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2010年9月25日土曜日

ワーキング・サバイバー研究会に参加して

先日のカミナリ、ゲリラ豪雨のあと、急に朝晩は涼しくなった。

京都ダルクでは、風邪が流行り出している。季節の変わり目、薬物依存症者にとっては、体調の管理が心の管理に繋がる。経験から云っても、うがい・手洗いが自分を守ることにとって、大切な行動である。

9月25日、龍谷大学のともいき荘にて、「ガンのワークショップ ワーキング・サバイバー」にお手伝いを兼ねて参加した。

先月、母親が肺がんで息を引きとった。未だに現実として感じられない。参加する前は正直、気が進まなかった。現実を見たくないという気持ちがあったのかも知れない。

グループに分かれての意見交換、それぞれの立場での経験、体験談を聞く内に現実のこととして、自分の中で受け入れられていく変化を感じた。

自分たちは自ら薬物を使い、周りの人を巻き込み、金銭的にも、精神的にも病んでいった。その中で、ダルクに出逢うことができ、自助グループに参加し、同じ問題を分かち合うことで、新しく生きる力を与えられた。

今回、参加することで、同じ問題を共有すること、ひとりの壮絶な経験が人々の心を動かし、会を続けることできっと、大きなパワーになることを確信することが出来た。

会場の外にはまだみどりの葉を付けるもみじの木が青空の中、太陽の光を受けていた。もうすぐ奇麗に真っ赤な葉になり、美しい紅葉を楽しませてくれるのだろう。

2010年9月18日土曜日

京都DARC7周年フォーラム

京都DARC7周年記念フォーラム
テーマ「JUST FOR TODAY ~認め、信じ、ゆだねる~」
日時: 2010年10月23日(土)
場所: ひと・まち交流館京都
講演: 日本DARC代表 近藤 恒夫氏
参加費: 無料
午後1時30 から午後5時30 まで
お問い合わせ:京都DARC まで 【電話】075-645-7105
主催:特定非営利活動法人 京都DARC
後援:
京都府・京都市・京都市教育委員会・京都弁護士会・自由人権協会京都・京都精神保健福祉士協会
京都精神神経科診療所協会・京都新聞社事業団

フォーラム終了後、同会場にて祝賀会を開催いたします。
仲間、家族、支援者が手作りで作った食事を用意しての会です。
ゆるゆるとした会でですが、皆さんとの皆様と回復と成長を一緒に分かち合っていただければ幸いです。

京都DARC7周年記念フォーラムチラシ(PDFファイル)

薬物依存患者支援/民間職員の研修実施へ/政府が答弁書

2010年8月10日 第175臨時国会にて、塩川てつや国会議員による薬物依存症者の治療・社会復帰の支援の充実強化に関する質問に対し答弁が行われた。

 政府が今年度中に、薬物依存患者へのリハビリ支援活動を行っている民間団体の職員を対象として依存症の基礎知識などの研修を行うことを予定し、現在実施団体の選考等の準備を進めていることが、質問主意書に対する答弁書で明らかになった。

 答弁書によると、政府は今年度、「依存症回復施設職員研修事業」を創設。依存症のリハビリ支援を行う民間団体「ダルク」等へ基礎知識のほか、薬物の身体への影響、依存症患者が利用可能な支援内容等の研修を行うとしている。

 薬物依存症をめぐっては、所持や使用の犯罪の刑期を終えて社会復帰した後のリハビリ施設等が不十分で、薬物事犯の再犯率が5割を超えるといわれている。薬物依存症関係団体などから、治療体制の整備などを求める声が上がっていた。

 政府は一昨年「第三次薬物乱用防止5か年戦略」を取りまとめ、今年7月には「薬物乱用防止戦略加速化プラン」(加速化プラン)を具体策として打ち出した。

 この間、薬物依存症のリハビリ支援を行っている団体の関係者からの要請を受け、「加速化プラン」で再犯防止の対策強化のために連携するとしている民間団体や政府の具体的活動支援の内容を質問。また、受け皿となる治療回復施設の創設・拡充についてもただした。


→質問主意書全文(PDF)
→答弁書全文(PDF)

2010年9月14日火曜日

家族相談も増える一方

ようやく夏も終わりそうな穏やかな風も感じられるようになってきました。

今年の夏は、NHK教育が薬物依存症の回復をテーマに沢山の番組を作られました。
9月22日(水)、23日(木)午後8時~8時29分には、薬物依存・反響編(NHK教育テレビ)として、放送が予定されています。

今回の番組では、「ETVワイド ともに生きる 薬物依存」に寄せられた、本人や家族からの反響を紹介しながら、当事者の回復のためにどんなサポートが求められているのか、2夜連続で話し合っていきます。

そのようなこともあってか、京都ダルクでは、利用者が増えてきております。

デイセンター・マハロが出来た当時(まだ2年程前ですが)十分なスペースがありましたが、今ではスタッフ、仲間、相談者、見学者で早くも手狭になりつつあります。

相談についても増える一方です。本人・家族の電話相談を含めると7月8月で35件の相談がありました。

個別の家族相談については、来所していただき十分な時間を取るようにしておりますが、家族ケア・スタッフも常勤での対応ができておらず、スケジュール調整に苦慮しております。

どうかこのような活動に活動にご理解とご支援をお願い申し上げます。
そして、いつしか、家族のための家族の場が出来ればと願っております。

薬物依存症者の家族心理ケア事業
 

2010年9月13日月曜日

いい汗、掻いて!!

9月も中旬に入り、やっと朝晩はちょっと過ごし易くなって来ました。
ダルクの外のチェアに坐り、前の公園の緑を眺めながら、空を見ると、いつの間にか、鰯雲が天高く流れています。

季節はゆっくりと、でも確実に進んでいます。
自分もゆったりと生きたいものです。

先日、なかまと一緒にジムとプールのある「アクアリーナ」に行きました。
身体を動かすことは、心の健康、ストレス発散、やり続けること、変化が目に見えること、疲れて夜はぐっすり眠れること、etc。
プログラムに通じるものが多く有ります。

それぞれ、バーベルをしたり、自転車を漕いだり、ランニングマシーンで走ったり、いい汗、いい顔、いい笑いがありました。
何人かは途中でプールで気持ち良く泳いだようです。

心地良い疲れを感じながら、帰路に着きました。
自分自身、最近メタボのお腹が気になって来たところ。
週に一度、これからも続けていい汗を一緒に流したいと思います。

一緒に過ごすこと、一緒にミーティングに出ること、一緒に笑うこと、自分が教えてもらった、大切な財産です。

2010年9月9日木曜日

フィリピンから来た仲間たち


フィリピンからのメンバーが京都ダルクを見学に来ました。
キンバリーさんとキャロラインさんです。

彼らは現地の回復者で、回復支援団体「Family Wellness Center Foundation(以下、FWC)」のメンバーです。彼らはフィリピンにリハビリ施設を作る準備を進めています。

FWCは、薬物依存症者回復支援団体である特定非営利活動法人アジア太平洋地域アディクション研究所(以下、APARI)及びJICA と共にフィリピンの首都マニラ市の貧困地区で薬物依存症者の回復支援活動を行っています。

マニラで貧困層の人々が住む「スラム街」では様々な理由でシンナーに手を出す人も多く、麻薬などの薬物使用にエスカレートするケースが多いと言います。 

FWCとAPARIは1999年に薬物依存症者回復支援者の世界会議で出会って以来、このような状況に置かれた人々へ支援の輪を広めようと情報交換や現地調査を行なってきました。

その10年来の協力関係が実り、2009年5月からJICA草の根技術協力事業としてマニラ市での活動を開始しました。

研修の一環として京都DARC、奈良DARCの見学と研修を終え、8月28日の朝、キンバリーさんとキャロラインさん、沖縄ダルクの三浦さんとアパリの尾田さんをホテルまで迎えに行き、東京へ戻る飛行機の出発時間までの空いた時間に、三十三間堂に観光に行きました。

初めて行った三十三間堂はとても幻想的で、観音立像の数の多さに圧倒されました。
しかしその日の京都も暑く、気温は35度を超えていたと思います。
三十三間堂の中もかなり暑かったです。こうなると車の中が一番ですね~。

空港に向かう途中でディスカウントショップに寄りました。キャロラインさんが日清のシーフードヌードルが欲しいと言って、それを買いに行きました。(なんと2ケース!)ずいぶんとシーフードヌードルが気に入っているようです。フィリピンだと高い商品になっているようです。

ヌードルもゲットして、いざ空港へ。みなさんお疲れのようで、車の中ではうつらうつら・・・
空港でお昼を一緒に食べた後に、お別れしました。

キンバリーさん キャロラインさん、ぜひまた京都にいらしてくださいね。

JICA地球ひろば(今回の来日の様子が報告されております。)

2010年9月8日水曜日

ダルクは日本だけではない

今年はいつまでも残暑が厳しい日が続いています。

皆さん、体調を崩したりしてませんか?
京都は流石に蒸し暑いです。

ダルクが開設されてから25周年を迎えました。
今では全国各地に50か所余りまで拡がっています。

ところで皆さんはダルクは日本国内だけではないとご存知ですか?
2007年8月、青山氏によりイスタンブールダルクが開設されています。

日本でのスタッフ経験を活かし、単身トルコに渡り、今では、トルコ語をペラペラ使いこなし、翻訳が出来るようにまでになっています。青山氏の無計画は偉大な力の計画のもと、今では、沢山のなかまに囲まれながら、イスタンブールに根づき始めています。

しかし、ダルクを維持していく事は、日本国内でも大変なことです。
まして、親日派の多いトルコとはいえ、異国の地でひとりの日本人が始めた活動は、なかなか、理解も支援も受けることが出来ないのが現実です。

遠い土地で頑張っている青山氏の活動に「空」で繋がっている日本から、声援を送りたく、皆さんにお知らせさせていただきました。

 イスタンブールダルクブログ  

2010年9月6日月曜日

薬物依存と家族

 8月22日に「家族プログラム」がありました。京都では地蔵盆と重なるところも多かったようですが、9名の方が参加されました。今月のテーマは「薬物依存と家族」でした。家庭のなかで薬物の問題が起こった時に、ご家族がどのような心理状態に陥りやすいか、またどのような行動をとってしまうかをお話しさせていただきました。

薬物依存症は周囲にいる人を巻き込む病気と言われています。また依存症者が責任を負えない場合に、ご家族に(責任を)肩代わりするように求める社会的圧力もあります。例えば、依存症者が借金を返せなくなった時に、代わりにご家族に借金返済を求めることが当たり前のように行われています。でも依存症者が20歳以上(成人)である場合には、自分がした約束は依存症者自身が責任をとらなくてはいけないのです。また貸す方も依存症者を1人の大人として信頼して貸したのですから、肩代わりをご家族の方に求めるのはおかしな話だと思います。まして、依存症者が未成年である場合は、保護者の承諾無しにお金を貸す自体に問題があると考えられます。しかし現実にはご家族のところに、依存症者が方々でした借金の取り立てがやってきます。

 このようにご家族は否応無しに、薬物依存症が家の内外で引き起こす問題に巻き込まれてしまいます。しかし、ご家族が本来は依存症者が担うべき責任を肩代わりし続ける関係性に陥ると、両者の信頼関係はドンドン損なわれていきます。同時に、依存症者が自分の病気と向き合うことなしに、薬物を使い続けられる状況を作ってしまうことにもなります。そして薬物依存症に振り回されたご家族は、いつか力尽きてしまうでしょう。

 依存症者との関係を大事にしていく…そのためには、信頼できる部分は信頼しつつ、依存症には手を貸さないことが必要です。しかし、これは実行していくのがとても難しいことなのです。だから、ご家族が「自分(たち)には誰も助けてくれる人はいない」と感じる状況のなかで考えても、なかなか関係性を変える方向に進んでいけないことがあります。京都DARCでは、ご家族が孤立することがないように、他の参加者とともに依存症者との関わり方を考える場「家族プログラム」と、カウンセラーとともに、個々の状況のなかで依存症者との関わり方をどのように変えていけばいいかを考える個人カウンセリングを行っています。ご家族が抱え込むことがないよう一緒に考えていきたいと思います。

 家族プログラムやご家族を対象としている個人カウンセリング(予約制)については、京都DARCにお問い合わせください。

薬物依存症者の家族心理ケア事業

2010年9月5日日曜日

薬物依存症からの脱出を!

9月5日(日曜日)放送のラジオの収録に加藤さんと行ってきました。京都DARCの活動報告や、薬物依存症患者を支えるべき家族のケアのサポート、加藤さん本人の体験談などがありました。 是非まだ聞いていらっしゃらない方はこちらからお聞きください。

FM797 KYOTO HAPPY NPO!

happynpo 京都DARC放送分

2010年9月3日金曜日

某中学校薬物乱用防止講演会での質問への回答

某中学校薬物乱用防止講演会での質問への回答

質問①:
止めた後、後遺症はどのようなものだったのですか?今も続いていたりするのでしょうか?

回答:
私自身の事でいえば、止めようとしても使いたくなってしまうという後遺症でしょうか。たとえば、覚せい剤の結晶は白い半透明の結晶ですが、よく似たものに、岩塩、氷砂糖やグラニュー糖などがあります。そういったものを見たときに、覚せい剤を思い出し使いたくなってしまう。そんな事が起きます。進行すれば幻聴が聞こえ続けるなんて事も後遺症としてあります。

質問②:
僕は将来、薬物を使用しないのですけど、一体薬物を一回買うのに、いくらかかるのですか?

回答:
薬物の種類によってさまざまですが、一回分なら500円位から数千円ぐらいでしょうか。たとえば今晩、カラオケに行って遊ぶ程度の感覚で薬物が使えてしまいます。高校生がアルバイトして十分買える金額でしょう。

質問③:
薬物依存症になった人はどういう治療をされるのでしょうか?治療して回復した。など聞いた事があるのですが、壮絶なのですか。

回答:
薬物を使った事で命の危険等があれば、救命救急が担当することになります。
精神的に問題が多ければ精神科病院での入院治療が必要でしょう。軽度であれば精神科への通院等も有効な治療方法になるでしょう。
また、薬物を止め続けるためには、地域社会内でダルクのような場を利用して薬物を使わずに生きる(暮らす)事を今日一日続ける。
止め続けるのは、大変なことです。治療を行っている途中にも命を落とす依存者が少なからずいるのも現実です。

薬物乱用・依存防止のための学校講演事業